本日は神奈川区のT様宅に調律に伺いました。
ピアノはなんとヤマハのUX!
ヤマハが誇るアップライトの最高機種です。
以前にも一度調律にお伺いさせていただきましたがやはり良いピアノですねぇ。
ただ、今回はいくつか不具合が見つかったので調律と併せてそちらの調整も実施致しました。


横たわるハンマー。一見するとどこも不具合がなさそうですが

ハンマーは大きく分けて三つのセクションで構成されており、
1.ハンマー本体とシャンク(棒のところ)
2.バット(ハンマー本体と棒が植わっている部品)
3.フレンジ(間接部分)
と、それぞれに機能があります。

今回はこの3.フレンジ部分にちょっと不調がありました。


フレンジ君。小さいけれど重要な部品。

この部品はセンターピンと呼ばれる金属製の小さな棒が突き刺さっていて、そこが関節の役割をしてくれるのですが、動きをともなう場所のため摩耗しやすい特徴があります。
また乾燥などの影響も受けやすく、消耗が進むと”ガタ”を生んでしまうこともしばしば。


センターピンが刺さっています。これがちょうど関節の役目を果たします。

今回は乾燥と摩耗の影響で”ガタ”が出来てしまいカタカタと雑音が発生していました。
とはいえ症状としてはよくある部類で部品全体としては大きな問題はありません。
センターピンを交換すれば万事まるっとオッケー!
三か所ほどを処置して無事に動作不良と雑音を解消しました。

ピアノは乾燥よりのほうが長持ちしますが、乾きすぎもこれまた問題。
湿度でいうと40%から50%ほどがベストと言われていますが、ピアノにとって万全の環境を維持するのも簡単ではありません……
夏場はちょっと換気をし、冬場はちょっと加湿する、くらいの温度感で付き合ってもらえると良いかと思います!
人にもピアノにもちょうどいい頃加減でピアノライフをお楽しみください!