本日はディアパソンの内部清掃。
とはいえ状態も良く、弦やピンに目立った錆がないので一安心です。
チューニングピンやプレッシャーバーなどの部分は去年の年末にクリーニングを終えているので今日は弦をすべて磨きます!

ベースの巻線。
一本の芯線(鋼でできたワイヤー)に銅がぐるぐると巻き付けられています。
銅は比較的錆びやすい金属なので、しばらく時間が経過しているピアノはこの巻線が錆びてきます。
今回はちょっと黒ずんでいるくらいでそこまで状態は悪くありませんが、そのままにしておくと美観の点はもちろん、金属が弱って断線のリスクがあがってしまいます。
綺麗に磨くべし!

磨き完了!
とはいえ画像ではちょっと変化が見えにくいですね……
実物はかなり綺麗になっているのですが!

お次は中音部から高音部にかけて。三本張られているエリアを磨いていきます。
いろいろな磨く方法がありますが今回はサンドラバーで一気にいきます!


左側が磨いたほうで右側がこれから。光ってる…!

おりゃおりゃと磨いていくこと何時間か、すべての弦が磨き上がりました。
クリーニングは大変ですが結果が一目見て分かるのがいいですね。綺麗さっぱり爽快な気分になります。

お次は鍵盤を支えるピン類を磨いていきます。
内部のクリーニングは一気にやってしまいたいところです。


ピロピロ出ているのはお手製のフェルトガード。クリアファイルをくり抜いています。


左が磨いた後。右がこれから。見違えるようだ……


バランスピンの磨きあがりでい!

これらのピンは真鍮製なのでどうしても錆が浮きやすいのが欠点。
真鍮磨きを駆使して綺麗にしていきます。
そのままだとまたすぐに錆が浮いてしまうので、ベンジンなどで脱脂してからシリコーンで滑走していきます。

お次はフロントピン。
ピアノの鍵盤は真ん中を支えるバランスピンと全面を支えて左右のガタツキをなくすフロントピンの二種類でしっかり収まっています。
どちらもスムーズに動いてはじめてちゃんとしたタッチになるので、余計な摩擦を発生させてしまう錆は天敵。
綺麗にしまっせ!


左がこれから。右が完了。88本…多いぜ!

こちらも磨くこと小一時間。
無事に完了…! 電動工具が使えるともっと素早く終わるのですが今回は手磨き。

すっかり綺麗になりました! わお!
きりこやら金属滓などもブラシで綺麗に落として掃除機でばっちり吸い込みました。
埃や毛羽なども内部に残っていると湿気を吸う要因になってしまうので中身はとにかく綺麗が一番!

ここからアクション本体の清掃と調整に入っていけます。
外装はもともと綺麗なピアノなので簡単な磨きとペダルをピカピカにするくらい。
ようやく本番になるのでもうひと踏ん張り、気合を入れて仕上げてきましょう!
明日以降!